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インベストメント・ハードラー/為末大 

インベストメント・ハードラー/為末大





「侍ハードラー」為末大の著作。字体からコピーライターが書いたものでは決してないと推察される。


以下、付箋。


一つのものに興味をもったら、その真反対にあるものも必ず興味を持ってみる。重要なのはバランスなのです。結果的に、真反対のものへの理解が深まったり、腑に落ちることも数多くある。

これはスポーツ理論に限りません。政治の本を読むときも保守系の本も読んだら、革新系の本にも目を通してみる。

私自身、保守よりの出版社の本をたくさん読む時期がありました。


過激な文章が並んでいるものは特に若者の心をくすぐるものが多い。


しかし、自分自身の中では、納得して読んでいるのか、気持ちいいから読んでいるのか、わからなくなります。(pp.34)


傲慢になっていると、いいことは一つもありません。何よりも競技者としてはスランプに陥る。


また、人の話を聴くことが出来なくなります。


これだ、と考えるトレーニングに傾倒していると、人の言うことが、すべてバカのように聞こえてきます。


そして人も離れていきます。しかも、黙って離れていく。わざわざ言って離れていく人はいません。(pp.56)


投資の原則は、その本来の価値よりも安ければ買いであり、高ければ売り、ということになります。


したがって重要なのは、本来のものが持っている価値をいかにまっすぐに評価できるかということです(pp.134)。


私はどうしてこれほどまでに、タイの株価が上がるのか、考えてみました。その答えはとてもシンプルなものでした。

つまりは、タイの企業が国が、お金を心から欲しいと思っていたからです。だから高いリターンを得ることができたのです(pp.144)


もしかすると、日本人の心の奥底には、そうした国の現状を理解しないまま、「無償で恵んであげておきさえすればいい」という意識が潜んでいるのではないでしょうか。


私はむしろ、投資こそが正しい姿だと思うのです。それは立場が対等だからです(pp.182)。




「投資」と「陸上」。両者に共通するものは何か?


それはおそらく「本当」だ。


為末氏は「本当」を続けて陸上で結果を出して来たのではないか、と思った。


為末氏はトレーナーをつけず自分で試行錯誤をして、頭で考え抜いて、実践する、という練習法で知られている人だ。


曰く「そんなこと楽しそうなことを他人に任せるのはもったいない」、と。


私はこのタイプの人間に非常に魅かれるのです。


良書。


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